「地球」って何だ

 
 エコ関連の製品やキャンペーンにおける謳い文句である、「地球のため」、「地球にやさしい」などのフレーズに、私は違和感を感じる。

 すなわち、『今現在ある地球の状態を保つことが、果たして「地球にやさしい」のか』、と疑問を抱くのである。 


 何億年と昔、地球は、表面全体がマグマに覆われていることもあった。氷河期には氷で覆われた。隕石が衝突したり、海に覆われたり、ドラスティックな変化を幾度となく経てきた。それでも現在まで立派に存在し続けてきた地球。

 にもかかわらず、現在、地球温暖化で平均気温が少し上がっただけで、「地球が悲鳴をあげている」などと言われる。

 結局、人間達は、地球が、自分達の住めなくなる環境になることを危惧して、「地球が悲鳴をあげている」などと、勝手に言っているだけではないのか。温暖化で海面が上昇して、人間が生きていけなくなっても、地球は困らない。そんなことで地球が無くなったりしないから。いや、仮に地球が無くなったとして、地球は困らない。そもそも地球は生きていないのだから、困るはずもないし、悲鳴をあげたりもしない。

 素直に「人間のため」と言えば良いではないか。何も悪いことはない。
 人間が自分たちの利益ために「人間が住みやすい環境」を作り、それが脅かされそうになったら、今度は「地球のため」という名目でそれを防ごうとする。この現状の方がよほど的外れで愚かである。


 まぁしかし、「人間のために今始めよう!」では、確かにエコを訴えるキャッチコピーとして大衆に認識されにくいから、「地球のため」という言葉を使わざるを得ないのは分からなくもない。だがそれでも、頭の中では、本質をしっかり理解して、誤解の無いようにしておくべきであろう。